共有適用時の設定内容が異なることによる共有状態の違いについて¶
注意
[申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件はスキップする]設定は、V5.2.4以降のバージョンで利用可能です。
既に共有されている案件のうち、以下2つの条件を満たす案件はどのユーザーからも共有されない状態となります。
- 条件1:案件を申請した組織において、申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件
- 条件2:[申請者関係指定 - 役職]設定で[過去の案件に適用]を実行した案件
ヒント
例えば、以下の場合は該当しないため、共有状態は維持されます。
◆複製先の組織で申請者を異動した場合
組織変更などにより運用中の組織を複製し、複製先の組織でユーザーの所属を変更した場合は、条件1を満たしません。
この状態で、[過去の案件に適用]を実行すると[申請者関係指定 - 役職]設定で共有している案件の共有状態は維持されます。
※複製元の組織はユーザーの所属情報は変更せず、無効状態とする
また、以下のような場合は共有されなくなります。
◆複製元の組織で申請者を異動した場合
複製元の組織でユーザーの所属を変更した場合、所属を変更したユーザーが申請した案件は条件1を満たします。
この状態で、[過去の案件に適用]を実行すると[申請者関係指定 - 役職]設定で共有している該当ユーザーが異動前に申請した案件はどのユーザーへも共有されない状態となります。◆案件を申請した組織で申請者を異動した場合
組織を複製せず、運用中の組織でユーザーの所属を変更した場合、所属を変更したユーザーが申請した案件は条件1を満たします。
この状態で、[過去の案件に適用]を実行すると[申請者関係指定 - 役職]設定で共有している該当ユーザーが異動前に申請した案件はどのユーザーへも共有されない状態となります。
※ワークフローシステムに登録されている組織は運用中の組織1つのみ
[申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件はスキップする]を利用することで、[過去の案件に適用]を実行時に申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件に対して共有の適用をスキップし、該当する案件のみ実行前の共有状態を維持できます。
本項では、以下の共有設定を追加/変更した場合を例に、[申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件はスキップする]のチェック有無による、[過去の案件に適用]を実行した際の共有状態の違いについて説明します。
- 共有するグループ・役職に後から「申請者関係指定 - 全員」と「役職指定」を追加した場合
- 共有するグループ・役職に後から「申請者関係指定 - 役職」を追加した場合
- 申請後に共有するグループ・役職に「申請者関係指定 - 役職」と「申請者関係指定 - 全員」、「所属指定」を追加した場合
- 共有するグループ・役職に登録されている「申請者関係指定 - 全員」または「所属指定」を「申請者関係指定 - 役職」に変更した場合
共有するグループ・役職に後から「申請者関係指定 - 全員」と「役職指定」を追加した場合¶
「申請者関係指定 - 役職」が設定されている共有するグループ・役職に対して、後から「申請者関係指定 - 全員」や「所属指定」を追加した状態で、[過去の案件に適用]を実行した場合の動作は以下となります。
操作手順
以下のような流れで共有するグループ・役職の設定から[過去の案件に適用]を実行します。
1.共有するグループ・役職に「申請者関係指定 - 役職」の共有設定を追加
2.案件を申請
3.申請者の所属を異動
4.共有するグループ・役職に「申請者関係指定 - 全員」と「所属指定」の共有設定を追加
5.[過去の案件に適用]を実行
共有状態
操作手順「2.案件を申請」で申請した案件の共有状態は以下のとおりです。
[申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件はスキップする]チェックあり [申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件はスキップする]チェックなし 申請者関係指定 - 役職で共有されているユーザー 共有される 共有されない 申請者関係指定 - 全員で共有されているユーザー 共有されない 共有される 所属指定で共有されているユーザー 共有されない 共有される ヒント
- チェックがある場合、申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件は共有の適用がスキップされるため、 申請前に共有するグループ・役職に登録されていて、既に案件が共有されている「申請者関係指定 - 役職」は共有状態を維持できますが、 申請後に追加した「申請者関係指定 - 全員」と「所属指定」は共有の適用がスキップされ該当案件は共有されません。
- チェックがない場合、申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件に対しても現在の共有設定が適用されるため、 申請後に共有するグループ・役職に追加した「申請者関係指定 - 全員」と「所属指定」で案件の共有ができますが、「申請者関係指定 - 役職」は申請者が申請時点のグループ・役職に存在しないため共有できません。
注釈
申請者の異動が発生していない状態で[過去の案件に適用]を実行した場合の共有状態は以下のとおりです。
[申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件はスキップする]チェックあり [申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件はスキップする]チェックなし 申請者関係指定 - 役職で共有されているユーザー 共有される 共有される 申請者関係指定 - 全員で共有されているユーザー 共有される 共有される 所属指定で共有されているユーザー 共有される 共有される
共有するグループ・役職に後から「申請者関係指定 - 役職」を追加した場合¶
「申請者関係指定 - 役職」や「申請者関係指定 - 全員」、「所属指定」が設定されている共有するグループ・役職に対して、後から異なる「申請者関係指定 - 役職」を追加した場合に、[過去の案件に適用]を実行した時の動作は以下となります。
操作手順
以下のような流れで共有するグループ・役職の設定から[過去の案件に適用]を実行します。
1.共有するグループ役職に「申請者関係指定 - 役職」と「申請者関係指定 - 全員」、「所属指定」の共有設定を追加
※ここで追加する申請者関係指定設定を「申請者関係指定 - 役職A」とする。
2.案件を申請
3.申請者の所属を異動
4.共有するグループ・役職に新たに別の「申請者関係指定 - 役職」の共有設定を追加
※ここで追加する申請者関係指定設定を「申請者関係指定 - 役職B」とする。
5.[過去の案件に適用]を実行共有状態
操作手順「2.案件を申請」で申請した案件の共有状態は以下のとおりです。
[申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件はスキップする]チェックあり [申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件はスキップする]チェックなし 申請者関係指定 - 役職Aで共有されているユーザー 共有される 共有されない 申請者関係指定 - 全員で共有されているユーザー 共有される 共有される 所属指定で共有されているユーザー 共有される 共有される 申請者関係指定 - 役職Bで共有されているユーザー 共有されない 共有されない 注釈
申請者の異動が発生していない状態で[過去の案件に適用]を実行した場合の共有状態は以下のとおりです。
[申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件はスキップする]チェックあり [申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件はスキップする]チェックなし 申請者関係指定 - 役職Aで共有されているユーザー 共有される 共有される 申請者関係指定 - 全員で共有されているユーザー 共有される 共有される 所属指定で共有されているユーザー 共有される 共有される 申請者関係指定 - 役職Bで共有されているユーザー 共有される 共有される
申請後に共有するグループ・役職に「申請者関係 - 役職」と「申請者関係指定 - 全員」、「所属指定」を追加した場合¶
何も設定されていない共有するグループ・役職に対して、「申請者関係指定 - 役職」と「申請者関係指定 - 全員」、「所属指定」を新規で設定した状態で、[過去の案件に適用]を実行した時の動作は以下となります。
操作手順
以下のような流れで案件申請から[過去の案件に適用]を実行します。
1.案件を申請
2.申請者の所属を異動
3.共有するグループ役職に「申請者関係指定 - 役職」と「申請者関係指定 - 全員」、「所属指定」の共有設定を追加
4.[過去の案件に適用]を実行共有状態
操作手順「1.案件を申請」で申請した案件の共有状態は以下のとおりです。
[申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件はスキップする]チェックあり [申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件はスキップする]チェックなし 申請者関係指定 - 役職で共有されているユーザー 共有されない 共有されない 申請者関係指定 - 全員で共有されているユーザー 共有されない 共有される 所属指定で共有されているユーザー 共有されない 共有される 注釈
申請者の異動が発生していない状態で[過去の案件に適用]を実行した場合の共有状態は以下のとおりです。
[申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件はスキップする]チェックあり [申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件はスキップする]チェックなし 申請者関係指定 - 役職で共有されているユーザー 共有される 共有される 申請者関係指定 - 全員で共有されているユーザー 共有される 共有される 所属指定で共有されているユーザー 共有される 共有される
共有するグループ・役職に登録されている「申請者関係指定 - 全員」または「所属指定」を「申請者関係指定 - 役職」に変更した場合¶
共有するグループ・役職に登録されている「申請者関係指定 - 全員」または「所属指定」を「申請者関係指定 - 役職」に変更した状態で、 [過去の案件に適用]を実行した時の動作は以下となります。
操作手順
以下のような流れで共有するグループ・役職の設定から[過去の案件に適用]を実行します。
1.共有するグループ・役職に「申請者関係指定 - 全員」の共有設定を追加
2.案件を申請
3.申請者の所属を異動
4.共有するグループ役職の「申請者関係指定 - 全員」を「申請者関係指定 - 役職」に変更
5.[過去の案件に適用]を実行共有状態
操作手順「2.案件を申請」で申請した案件の共有状態は以下のとおりです。
[申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件はスキップする]チェックあり [申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件はスキップする]チェックなし 申請者関係指定 - 役職で共有されているユーザー 共有されない 共有されない 注釈
申請者の異動が発生していない状態で[過去の案件に適用]を実行した場合の共有状態は以下のとおりです。
[申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件はスキップする]チェックあり [申請者が申請時のグループ・役職に存在しない案件はスキップする]チェックなし 申請者関係指定 - 役職で共有されているユーザー 共有される 共有される