複数ページのフォームで計算を設定する¶
複数ページのフォームで、各ページの入力値を利用して計算する方法を説明します。
注意
本設定は、フォーム、旧バージョン形式のフォーム(JSP)および旧バージョン形式のフォーム(PDF)で利用できます。
Liteフォームでは利用できません。
フォーム形式により、設定方法が異なります。
フォームの場合¶
ここでは以下の例で説明します。
設定方法
同名オブジェクトによる複数のレイアウトを利用した複数ページ間の計算
注意
本項の内容はV5.0.2以降のバージョンのみ対応しています。
ワークフローシステムでは、複数のレイアウト(Formエディターのページ)を利用した複数ページのフォームを作成できます。
ここでは、以下のように同一フォーム上に同名のオブジェクトを配置すると、入力フォーム上で入力した値が同名オブジェクト間で同期する動作を利用して、1ページ目の入力値と2ページ目の入力値の合計を3ページ目の入力テキストに表示する方法を説明します。ヒント
フォーム上のオブジェクトを利用して計算を行う機能として、オブジェクトの [計算]タブ を利用する方法がありますが、 [計算]タブ で指定できるのは、同一レイアウト内のオブジェクトとなります。
そのため、レイアウトを跨いだ計算には、スクリプトまたは同名オブジェクトを利用する必要があります。
スクリプトを利用したレイアウトを跨いだ計算については「 スクリプトによる複数のレイアウトを利用した複数ページ間の計算」を参照ください。オブジェクトの配置/設定
3ページ構成のフォームを作成し、それぞれのページに以下のオブジェクトを配置します。
オブジェクトの概要 オブジェクト名 1ページ目に配置する入力テキスト(入力用) ITEXT000 2ページ目に配置する入力テキスト(入力用) ITEXT001 3ページ目に配置する入力テキスト(値同期用) ITEXT000 3ページ目に配置する入力テキスト(値同期用) ITEXT001 3ページ目に配置する入力テキスト(計算結果格納用) ITEXT002 配置した5つのオブジェクトのプロパティに以下を設定します。
[フォーマット]タブ
項目 設定値 分類 数値
ヒント
値同期用のオブジェクトは必要に応じて非表示設定にしてください。
計算結果格納用オブジェクト(ITEXT002)のみ追加で以下を設定します。
[計算]タブ
項目 設定値 計算の種類 和(+) 計算に使うカラム ITEXT000、ITEXT001
ヒント
3ページ目に値同期用の同名オブジェクトを配置しているため、[計算に使うカラム]にITEXT000とITEXT001が指定できます。
フォームの保存
Formエディターでフォームを保存します。
動作確認
Formエディター ツールバーの[HTMLプレビュー]からプレビューを表示します。
プレビュー画面にて、1ページ目と2ページ目に配置した入力テキストに値を入力して、入力した値の合計が3ページ目の計算結果格納用の入力テキストに表示されることを確認してください。注意
以下の設定を行った複数ページ間の「値の同期」および「計算機能」の利用は動作保証外となります。
- [HTML タブ]-[マルチフォームでオブジェクトをページごとに区別する]にチェックしたオブジェクトと同名のオブジェクトの値の同期および同期させたオブジェクトを使用した計算
※[マルチフォームでオブジェクトをページごとに区別する]は、ツールバー - [マルチフォーム] の [マルチフォーム設定] にチェックした場合のみ利用できる設定です。 - [計算タブ]-[全ページ集計を行う]にチェックしたオブジェクトと同名のオブジェクトの値の同期および同期させたオブジェクトを使用した計算
該当するページ間の計算の場合は、スクリプトによる計算で対応する必要があります。
スクリプトを利用して複数ページの計算をする方法は「 スクリプトによる複数のレイアウトを利用した複数ページ間の計算」を参照ください。スクリプトによる複数のレイアウトを利用した複数ページ間の計算
ワークフローシステムでは、複数のレイアウト(Formエディターのページ)を利用した複数ページのフォームを作成できます。
ここでは、1ページ目の入力値と2ページ目の入力値をスクリプトで取得し、合計を3ページ目の入力テキストに表示する方法を説明します。ヒント
フォーム上のオブジェクトを利用して計算を行う機能として、オブジェクトの [計算]タブ を利用する方法がありますが、 [計算]タブ で指定できるのは、同一レイアウト内のオブジェクトとなります。
そのため、レイアウトを跨いだ計算には、スクリプトまたは同名オブジェクトを利用する必要があります。
同名オブジェクトを利用したレイアウトを跨いだ計算については「 同名オブジェクトによる複数のレイアウトを利用した複数ページ間の計算」を参照ください。オブジェクトの配置/設定
フォームにオブジェクトを配置します。
ここでは例として、3ページのフォームを作成し、以下のオブジェクトを配置します。オブジェクトの概要 オブジェクト名 1ページ目に配置する入力テキスト(入力用) ITEXT000 2ページ目に配置する入力テキスト(入力用) ITEXT001 3ページ目に配置する入力テキスト(計算結果格納用) ITEXT002 配置したオブジェクトのプロパティに以下を設定します。
[フォーマット]タブ
項目 設定値 分類 数値
JavaScriptファイルの登録
以下のJavaScriptをテキストファイルに記述します。
ここでは例として「calc」という名前の関数を記述します。
拡張子を"js"にして任意のファイル名(半角英数字)で保存します。function calc(){ // APIをインスタンス化 var forms = new iftc.cwf.api.Forms(); // 1ページ目の入力テキストの値(フォーマット除去) var val1 = forms.getRawValue(document.getElementsByName('ITEXT000')[0]); // 2ページ目の入力テキストの値(フォーマット除去) var val2 = forms.getRawValue(document.getElementsByName('ITEXT001')[0]); if(val1 == ""){ val1 = 0; } if(val2 == ""){ val2 = 0; } // 1ページ目の値と2ページ目の値の合計を3ページ目の入力テキストに設定 // (フォーマットが設定された入力テキストの更新) forms.updateValue(document.getElementsByName('ITEXT002')[0] , Number(val1) + Number(val2)); }
注意
登録するファイルはUTF-8形式で作成してください。
作成したJavaScriptファイルを外部ファイルとしてサーバーおよびフォームに登録します。
登録方法は 外部ファイルとしてJavaScriptを登録する を参照ください。
オブジェクトの設定
オブジェクトの配置/設定 で配置したオブジェクトのうち、ITEXT000(1ページに配置)とITEXT001(2ページに配置)のプロパティに以下を設定します。
[HTML]タブ
項目 設定値 JavaScript トリガー/JavaScriptイベントで以下を選択します。
トリガー フォーカスを外す JavaScriptイベント名 onBlur トリガーを選択後、[編集]ボタンをクリックし、以下のスクリプトを設定します。
// 計算処理呼び出し calc();
フォームの保存
Formエディターでフォームを保存します。
動作確認
Formエディター ツールバーの[HTMLプレビュー]からプレビューを表示します。
プレビュー画面にて、計算処理が正常に動作することを確認してください。マルチフォーム機能を利用した複数ページ間の計算
マルチフォームが設定されたフォームでは、同じフォーム識別子のページを申請時に最大10ページまで追加できます。
ここでは、同じフォーム識別子のページの「ページごとの明細計(小計)」「全ページ合計(総計)」を入力フォーム上に表示する方法を説明します。◇作成イメージ(2ページ入力した例)
フォーム・オブジェクトの配置/設定
フォームにマルチフォームの設定を行います。
ここでは例として、最小1ページ、最大5ページのフォームを作成します。
ツールバーの[マルチフォーム]ボタンをクリックし[フォーム設定]ダイアログで設定します。項目 設定値 マルチフォーム設定 チェックあり 最小・最大ページ数 1 - 5 フォーム識別子 FORM01 フォームに以下4つのオブジェクトを配置します。
※ 罫線やラベルは記載していません。適宜配置してください。配置するオブジェクトの概要
※ 配置するオブジェクトの設定等は後述の「配置するオブジェクトの詳細」を参照
オブジェクト オブジェクトの概要 明細1 任意の数値を入力するオブジェクト 明細2 任意の数値を入力するオブジェクト 小計 ページごとに明細計(明細1 + 明細2)を表示するオブジェクト 総計 全ページの合計を表示するオブジェクト 配置するオブジェクトの詳細
明細1
オブジェクト種別 入力テキスト オブジェクト名 NUM001 フォーマット 数値 計算 計算の種類:計算しない HTML マルチフォームでオブジェクトをページごとに区別する:チェックあり 明細2
オブジェクト種別 入力テキスト オブジェクト名 NUM002 フォーマット 数値 計算 計算の種類:計算しない HTML マルチフォームでオブジェクトをページごとに区別する:チェックあり 小計(ページごとの明細計)
オブジェクト種別 入力テキスト オブジェクト名 PAGE_TOTAL フォーマット 数値 計算 計算の種類:和(+)
全ページ集計を行う:チェックなし
計算に使うカラム:NUM001 , NUM002HTML マルチフォームでオブジェクトをページごとに区別する:チェックあり 総計(全ページ合計)
オブジェクト種別 入力テキスト オブジェクト名 ALL_TOTAL フォーマット 数値 計算 計算の種類:和(+)
全ページ集計を行う:チェックあり
計算に使うカラム:NUM001 , NUM002HTML マルチフォームでオブジェクトをページごとに区別する:チェックなし
フォームの保存・アップロード
Formエディターでフォームを保存し、フォームをサーバーにアップロードします。
ワークフローの設定
作成したフォームをワークフローに設定します。
注意
マルチフォーム(ページを追加する)機能はFormエディターのプレビューでは確認できません。
フォームをワークフローに設定し、ユーザー画面から確認する必要があります。動作確認
ワークフローシステムにログインし、申請フォームを表示します。
複数ページで計算処理が正常に動作することを確認してください。
旧バージョン形式のフォーム(JSP)の場合¶
ここでは以下の例で説明します。
設定方法
同名オブジェクトによる複数のレイアウトを利用した複数ページ間の計算
ワークフローシステムでは、複数のレイアウト(Formエディターのページ)を利用した複数ページのフォームを作成できます。
ここでは、以下のように同一フォーム上に同名のオブジェクトを配置すると、入力フォーム上で入力した値が同名オブジェクト間で同期する動作を利用して、1ページ目の入力値と2ページ目の入力値の合計を3ページ目の入力テキストに表示する方法を説明します。ヒント
フォーム上のオブジェクトを利用して計算を行う機能として、オブジェクトの [計算]タブ を利用する方法がありますが、 [計算]タブ で指定できるのは、同一レイアウト内のオブジェクトとなります。
そのため、レイアウトを跨いだ計算には、スクリプトまたは同名オブジェクトを利用する必要があります。
スクリプトを利用したレイアウトを跨いだ計算については「 スクリプトによる複数のレイアウトを利用した複数ページ間の計算」を参照ください。オブジェクトの配置/設定
3ページ構成のフォームを作成し、それぞれのページに以下のオブジェクトを配置します。
オブジェクトの概要 オブジェクト名 1ページ目に配置する入力テキスト(入力用) PTEXT000 2ページ目に配置する入力テキスト(入力用) PTEXT001 3ページ目に配置する入力テキスト(値同期用) PTEXT000 3ページ目に配置する入力テキスト(値同期用) PTEXT001 3ページ目に配置する入力テキスト(計算結果格納用) PTEXT002 配置した5つのオブジェクトのプロパティに以下を設定します。
[フォーマット]タブ
項目 設定値 分類 数値
ヒント
値同期用のオブジェクトは必要に応じて非表示設定にしてください。
計算結果格納用オブジェクト(PTEXT002)のみ追加で以下を設定します。
[計算]タブ
項目 設定値 計算の種類 和(+) 計算に使うカラム PTEXT000、PTEXT001
ヒント
3ページ目に値同期用の同名オブジェクトを配置しているため、[計算に使うカラム]にPTEXT000とPTEXT001が指定できます。
フォームの保存
Formエディターでフォームを保存します。
動作確認
Formエディター ツールバーの[HTMLプレビュー]からプレビューを表示します。
プレビュー画面にて、1ページ目と2ページ目に配置した入力テキストに値を入力して、入力した値の合計が3ページ目の計算結果格納用の入力テキストに表示されることを確認してください。
スクリプトによる複数のレイアウトを利用した複数ページ間の計算
ワークフローシステムでは、複数のレイアウト(Formエディターのページ)を利用した複数ページのフォームを作成できます。
ここでは、1ページ目の入力値と2ページ目の入力値をスクリプトで取得し、合計を3ページ目の入力テキストに表示する方法を説明します。ヒント
フォーム上のオブジェクトを利用して計算を行う機能として、オブジェクトの [計算]タブ を利用する方法がありますが、 [計算]タブ で指定できるのは、同一レイアウト内のオブジェクトとなります。
そのため、レイアウトを跨いだ計算には、スクリプトまたは同名オブジェクトを利用する必要があります。
同名オブジェクトを利用したレイアウトを跨いだ計算については「 同名オブジェクトによる複数のレイアウトを利用した複数ページ間の計算」を参照ください。オブジェクトの配置/設定
フォームにオブジェクトを配置します。
ここでは例として、3ページのフォームを作成し、以下のオブジェクトを配置します。オブジェクトの概要 オブジェクト名 1ページ目に配置する入力テキスト(入力用) PTEXT000 2ページ目に配置する入力テキスト(入力用) PTEXT001 3ページ目に配置する入力テキスト(計算結果格納用) PTEXT002 配置したオブジェクトのプロパティに以下を設定します。
[フォーマット]タブ
項目 設定値 分類 数値
JavaScriptファイルの登録
以下のJavaScriptをテキストファイルに記述します。
ここでは例として「calc」という名前の関数を記述します。
拡張子を"js"にして任意のファイル名(半角英数字)で保存します。function calc(){ // 1ページ目の入力テキストの値 var val1 = document.getElementsByName('PTEXT000')[0].value; // 2ページ目の入力テキストの値 var val2 = document.getElementsByName('PTEXT001')[0].value; if(val1 == ""){ val1 = 0; } if(val2 == ""){ val2 = 0; } // 1ページ目の値と2ページ目の値の合計を3ページ目の入力テキストに設定 document.getElementsByName('PTEXT002')[0].value = Number(val1) + Number(val2); }
注意
登録するファイルはUTF-8形式で作成してください。
作成したJavaScriptファイルを外部ファイルとしてサーバーおよびフォームに登録します。
登録方法は 外部ファイルとしてJavaScriptを登録する を参照ください。
オブジェクトの設定
オブジェクトの配置/設定 で配置したオブジェクトのうち、PTEXT000(1ページに配置)とPTEXT001(2ページに配置)のプロパティに以下を設定します。
[JSP]タブ
[登録済みのイベント一覧]で[追加]ボタンをクリックし、[JavaScriptの編集]ダイアログで以下を設定します。
項目 設定値 イベントタイミング onBlur 実行するJavaScript // 計算処理呼び出し calc();
フォームの保存
Formエディターでフォームを保存します。
動作確認
Formエディター ツールバーの[HTMLプレビュー]からプレビューを表示します。
プレビュー画面にて、計算処理が正常に動作することを確認してください。
旧バージョン形式のフォーム(PDF)の場合¶
注意
旧バージョン形式のフォーム(PDF)はサポートを終了しました。
現在公開しているスクリプトは正しく動作しない可能性があります。
記載のスクリプトを利用する際は、事前に正しく動作するか検証してください。
ワークフローシステムでは、複数のレイアウト(Formエディターのページ)を利用した複数ページのフォームを作成できます。
ここでは、1ページ目の入力値と2ページ目の入力値をスクリプトで取得し、合計を3ページ目の入力テキストに表示する方法を説明します。
ヒント
フォーム上のオブジェクトを利用して計算を行う機能として、オブジェクトの [計算]タブ を利用する方法がありますが、
[計算]タブ で指定できるのは、同一レイアウト内のオブジェクトとなります。
そのため、レイアウトを跨いだ計算には、本項のようにJavaScriptを利用します。
設定方法
オブジェクトの配置/設定
フォームにオブジェクトを配置します。
ここでは例として、3ページのフォームを作成し、以下のオブジェクトを配置します。
オブジェクトの概要 オブジェクト名 1ページ目に配置する入力テキスト(入力用) PTEXT000 2ページ目に配置する入力テキスト(入力用) PTEXT001 3ページ目に配置する入力テキスト(計算結果格納用) PTEXT002 配置したオブジェクトのプロパティに以下を設定します。
[フォーマット]タブ
項目 設定値 分類 数値
Acrobat JavaScript関数の登録
合計を計算する関数を登録します。
1ページ目のFormエディターのメニューバーで[オプション - アクション(PDF) - JavaScript関数登録]を選択します。[追加]ボタンをクリックし以下を設定します。
項目 設定値 関数名 任意の関数名
例)calc
関数名を入力後、フォーカスを外すと、Acrobat JavaScriptの入力欄が有効になり、関数の雛形が表示されます。Acrobat JavaScript 以下のAcrobat JavaScriptを記述します。
function calc(){ // 1ページ目の入力テキストの値 var val1 = this.getField("PTEXT000").value; // 2ページ目の入力テキストの値 var val2 = this.getField("PTEXT001").value; if(val1 == ""){ val1 = 0; } if(val2 == ""){ val2 = 0; } // 1ページ目の値と2ページ目の値の合計を3ページ目の入力テキストに設定 this.getField("PTEXT002").value = val1 + val2; }ヒント
2ページ目以降には「JavaScript関数登録」は不要です。
入力後、[OK]ボタンをクリックし[JavaScriptの編集]ダイアログ、[JavaScript関数登録]ダイアログを閉じます。
オブジェクトの設定
オブジェクトの配置/設定 で配置したオブジェクトのうち、PTEXT000(1ページに配置)とPTEXT001(2ページに配置)のプロパティに以下を設定します。
[アクション]タブ
項目 設定値 トリガー フォーカスを外す アクション [追加]ボタンをクリックし以下を設定します。
アクションの選択 JavaScriptの実行 JavaScriptの編集 // 計算処理呼び出し calc();
フォームの保存
Formエディターでフォームを保存します。
動作確認
Formエディター ツールバーの[PDFプレビュー]-[入力時PDF]からプレビューを表示します。
プレビュー画面にて、計算処理が正常に動作することを確認してください。