ワークフローシステム(Linux)
前提条件
以下のパッケージが正しくインストールされている必要があります。
- libstdc++.so.6
以下のフォントが1つ以上インストールされている必要があります。
- IPA 明朝
- IPA ゴシック
- IPAex 明朝
- IPAex ゴシック
補足
フォントのインストール方法は、ワークフローシステム 導入マニュアル
の 第3章. 導入手順(ワークフローシステム Linux サーバー)
- 3-1. 概要
を参照ください。
モジュール構成
アップデート製品のモジュール構成は以下の通りです。
[DVD(WEBFLOW_UPDATE)]
├─ formmanager … フォームマネージャー
├─ manual … ワークフローシステム マニュアル一式
└─ server
├─ cwf-update-v5.3.0 … アップデーター
├─ postgresql
│ └─ postgresql-14.1.tar.gz … PostgreSQL 14.1
└─ sql … SQLファイル
ディレクトリ構成の表記について
以降の手順で記載しているディレクトリ構成は、すべて標準インストール時のものです。インストール時にインストールディレクトリを変更している場合はディレクトリ構成を読み替えてください。
インストール対象 | 標準インストールディレクトリ |
---|---|
ワークフローシステム | /usr/local/CREATE_HOME |
データベース(PostgreSQL利用時) | /usr/local/pgsql |
アップデート手順
ワークフローシステムのアップデートは以下の手順で行います。
注意
以降の手順は、すべてTomcat実行ユーザーで実施してください。
ワークフローシステムの停止
ワークフローシステム(Tomcat)を停止するため、以下のシェルスクリプトを実行します。
/usr/local/CREATE_HOME/Tomcat/bin/shutdown.sh
データベースのバージョンアップ
ワークフローシステムが利用するデータベースごとに手順が異なります。
以下のリンクより、データベースごとの手順をご参照ください。
PostgreSQL
- データベースをバックアップするため、以下のコマンドを実行します。
su - postgres
cd /usr/local/pgsql/bin/
export PGDATA=/usr/local/pgsql/data
# <DB管理ユーザー>、<バックアップファイル>はアップデートする環境に合わせて変更してください
./pg_dumpall -h localhost -p 5432 -U <DB管理ユーザー> -v > <バックアップファイル>
パスワードを要求されますので、DB管理ユーザーのパスワードを入力します。
- データベースを停止するため、以下のコマンドを実行します。
./pg_ctl stop -w -m fast
exit
- PostgreSQLのモジュールをバックアップするため、以下のコマンドを実行します。
su -
mv /usr/local/pgsql /usr/local/pgsql_bak
- PostgreSQLのモジュールをバージョンアップするため、以下のコマンドを実行します。
# (WEBFLOW_UPDATE)はアップデートする環境に合わせて変更してください
tar xvzf (WEBFLOW_UPDATE)/server/postgresql/postgresql-14.1.tar.gz
cd postgresql-14.1
./configure
make
make install
mkdir /usr/local/pgsql/data
chown postgres /usr/local/pgsql/data
exit
- データベースを開始するため、以下のコマンドを実行します。
su - postgres
cd /usr/local/pgsql/bin
export PGDATA=/usr/local/pgsql/data
./initdb --encoding=UTF8 --no-locale
./pg_ctl start -w
- 手順1でバックアップしたデータベースのファイルをリストアするため、以下のコマンドを実行します。
# <DB管理ユーザー>アップデートする環境に合わせて変更してください
# <バックアップファイル>は手順1のバックアップファイルを指定します
./psql -h localhost -p 5432 -U <DB管理ユーザー> -d postgres -f <バックアップファイル>
exit
パスワードを要求されますので、DB管理ユーザーのパスワードを入力します。
注意
/usr/local/pgsql
以下にバックアップファイルを作成した場合、ディレクトリ名が/usr/local/pgsql_bak
に変更されています。
PostgreSQLのアップデートが終わったら、ワークフローシステムのアップデートの手順に進んでください。
Oracle
- Oracle用のJDBCドライバをあらかじめダウンロードし、任意のディレクトリへ配置します。
補足
/usr/local/CREATE_HOME
以下のディレクトリには配置しないでください。- JDBCドライバの詳細については
ワークフローシステム 導入マニュアル
の第3章. 導入手順(ワークフローシステム Linux サーバー)
の3-1. 概要
を参照ください。
データベースのバックアップを行います。
SQLPlusを起動し、更新するデータベースに
SYS
ユーザー、SYSDBA
としてログインします。update_oracle_v43tov50.sql
の157-158行目の<任意の表領域名>
を利用環境に合わせて変更します。
【変更前】
CREATE USER XUDB2 IDENTIFIED BY xudb2 DEFAULT TABLESPACE "<任意の表領域名>" TEMPORARY TABLESPACE "TEMP;"`
ALTER USER "XUDB2" QUOTA UNLIMITED ON <任意の表領域名>;
【変更例】
CREATE USER XUDB2 IDENTIFIED BY xudb2 DEFAULT TABLESPACE "USERS" TEMPORARY TABLESPACE "TEMP";
ALTER USER "XUDB2" QUOTA UNLIMITED ON USERS;
- SQLPlus上で、ワークフローシステムのデータベースに以下のSQLファイルを実行します。
アップデート前の製品バージョンに合わせて、該当するSQLファイルを順に実行します。
Ver3.0からのバージョンアップ
1. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v30tov33.sql
2. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v33tov43.sql
3. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v43tov50.sql
4. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v50tov53.sql
Ver3.1からのバージョンアップ
1. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v31tov33.sql
2. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v33tov43.sql
3. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v43tov50.sql
4. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v50tov53.sql
Ver3.2からのバージョンアップ
1. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v32tov33.sql
2. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v33tov43.sql
3. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v43tov50.sql
4. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v50tov53.sql
Ver3.3からのバージョンアップ
1. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v33tov43.sql
2. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v43tov50.sql
3. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v50tov53.sql
Ver4.0からのバージョンアップ
1. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v40tov43.sql
2. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v43tov50.sql
3. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v50tov53.sql
Ver4.1からのバージョンアップ
1. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v41tov43.sql
2. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v43tov50.sql
3. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v50tov53.sql
Ver4.2からのバージョンアップ
1. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v42tov43.sql
2. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v43tov50.sql
3. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v50tov53.sql
Ver4.3からのバージョンアップ
1. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v43tov50.sql
2. (WEBFLOW_UPDATE)/server/sql/update_oracle_v50tov53.sql
補足
- 案件数によって、処理に時間がかかる場合がございます。
- アップデート元のバージョンにより、既にカラムやテーブルが追加されている旨の警告が出る場合がありますが、アップデートに影響はありません。
SQLの実行が終わったら、ワークフローシステムのアップデートの手順に進んでください。
ワークフローシステムのアップデート
- アップデートモジュールの
server
ディレクトリを任意の一時ディレクトリへコピーします。
# (WEBFLOW_UPDATE)はアップデートする環境に合わせて変更してください
cp -r (WEBFLOW_UPDATE)/server /var/tmp
- カレントディレクトリをコピーしたディレクトリへ移動します。
cd /var/tmp/server
- アップデーターに実行権限を付与し、実行します。
chmod +x ./cwf-update-v5.3.0
./cwf-update-v5.3.0
- アップデーターの指示に従ってアップデートを行います。
補足
アップデーターのログファイルは/usr/local/CREATE_HOME
直下に生成されます。アップデート中にエラーが発生した場合はログファイルの内容を確認してください。
Tomcatの設定変更
アップデート前の設定を適用
Tomcatの設定変更についてを参照し、引き継がれない設定を再度設定しなおしてください。
ポートレット表示オプションをご利用の場合
ポートレット表示オプションをご利用の場合、 [インストールディレクトリ]/Tomcat/conf/context.xml
を以下の通り変更します。
【変更前】
<!-- <CookieProcessor className="org.apache.tomcat.util.http.Rfc6265CookieProcessor" sameSiteCookies="none" /> -->
【変更後】
<CookieProcessor className="org.apache.tomcat.util.http.Rfc6265CookieProcessor" sameSiteCookies="none" />
注意
上記の変更を行った場合、httpsでのアクセスが必須となります。
ワークフローシステムを非SSL環境でご利用の場合は、SSL環境の設定を実施し、httpsでアクセスしてください。
データベースのメンテナンス
データベースのメンテナンスを行います。手順についてはワークフローシステム 逆引きガイド
-サーバーのメンテナンス
-データベースをメンテナンスする
の以下を参照ください。
PostgreSQL
補足
Oracleをご利用の場合は実施不要です。
ワークフローシステムの起動
- ワークフローシステム(Tomcat)を開始するため、以下のシェルスクリプトを実行します。
/usr/local/CREATE_HOME/Tomcat/bin/startup.sh
- ワークフローシステムにWebブラウザーでアクセスし、正しくログインできることを確認してください。
旧バージョンの環境変数を削除
以下の環境変数のうち、ワークフローシステムのインストール時に追加したものを削除します。
- CREATE_HOME
- CDIR_COLLECT
- LD_LIBRARY_PATH
- CREATE_SUBMITDATATYPE
- CREATE_RCODE
- CREATE_LANG
- CREATE_EMPTYPAGEMODE
- JAVA_HOME
- LANG
環境変数は、以下のいずれか、または両方のシェルスクリプトに設定されています。
/etc/profile
/etc/bashrc
注意
- ワークフローシステムのインストール前から設定されている環境変数は削除しないようご注意ください。
- アップデートで問題が起きた場合、リストア手順で必要になるため、削除前の環境変数を控えておいてください。
補足
導入バージョンによっては、一部環境変数が存在しない場合があります。その場合、削除は不要です。
以上で、ワークフローシステムのアップデートは完了です。 フォームマネージャーのアップデートへ進んでください。
リストア手順
アップデートの実施中に予期せぬ問題が発生した場合は、以下の手順により実施前の状態に戻すことができます。
注意
以降の手順は、すべてTomcat実行ユーザーで実施してください。
ワークフローシステムの停止
ワークフローシステム(Tomcat)を停止するため、以下のシェルスクリプトを実行します。
/usr/local/CREATE_HOME/Tomcat/bin/shutdown.sh
環境変数のリストア
旧バージョンの環境変数を削除 の手順で削除した環境変数を戻します。
インストールディレクトリのリストア
- カレントディレクトリをインストールディレクトリへ移動します。
cd /usr/local/CREATE_HOME
- 以下のバックアップディレクトリが存在することを確認します。
backup-cwf-update-v5.3.0
補足
上記バックアップディレクトリは、ワークフローシステムのアップデート実行時に自動で作成されます。
バックアップディレクトリが存在しない場合はこの手順は不要です。データベースのリストア へ進んでください。
- バックアップディレクトリとインストールディレクトリに、それぞれ以下のディレクトリが存在することを確認します。
バックアップディレクトリ | インストールディレクトリ |
---|---|
/usr/local/CREATE_HOME/backup-cwf-update-v5.3.0/collect | /usr/local/CREATE_HOME/collect |
/usr/local/CREATE_HOME/backup-cwf-update-v5.3.0/Tomcat | /usr/local/CREATE_HOME/Tomcat |
- 両方に存在するディレクトリのみインストールディレクトリから削除します。誤ってバックアップディレクトリを削除しないように注意してください。
rm -rf /usr/local/CREATE_HOME/collect
rm -rf /usr/local/CREATE_HOME/Tomcat
- 手順4で削除したディレクトリをバックアップディレクトリから移動し、置き換えます。
mv /usr/local/CREATE_HOME/backup-cwf-update-v5.3.0/collect /usr/local/CREATE_HOME/
mv /usr/local/CREATE_HOME/backup-cwf-update-v5.3.0/Tomcat /usr/local/CREATE_HOME/
- ドキュメントホームディレクトリをバックアップディレクトリから移動します。ファイルが存在するものは上書きしてください。
バックアップディレクトリ | インストールディレクトリ |
---|---|
/usr/local/CREATE_HOME/backup-cwf-update-v5.3.0/CREATE_DOC | /usr/local/CREATE_HOME/CREATE_DOC |
- バックアップディレクトリが空になっていることを確認し、削除します。
rmdir /usr/local/CREATE_HOME/backup-cwf-update-v5.3.0
データベースのリストア
補足
データベースにPostgreSQLを利用している場合の手順です。Oracleご利用時は、アップデート前に取得したバックアップを使用し、各データベースの機能にてリストアしてください。
- データベースを停止するため、以下のコマンドを実行します。
su - postgres
cd /usr/local/pgsql/bin/
export PGDATA=/usr/local/pgsql/data
./pg_ctl stop -w -m fast
exit
- データベースのバージョンアップ の手順4でPostgreSQLのモジュールを展開したディレクトリに移動し、以下のコマンドを実行します。
su -
cd <手順4でpostgresql-14.1.tar.gzを展開したディレクトリ>
make uninstall
make clean
データベースのバージョンアップ の手順3で作成した旧バージョンのPostgreSQLディレクトリが存在することを確認します。
/usr/local/pgsql_bak
PostgreSQLディレクトリ
/usr/local/pgsql
を削除します。
rm -rf /usr/local/pgsql
- 旧バージョンのPostgreSQLディレクトリの名前を変更します。
変更前 | 変更後 |
---|---|
/usr/local/pgsql_bak | /usr/local/pgsql |
- データベースを開始するため、以下のコマンドを実行します。
exit
su - postgres
cd /usr/local/pgsql/bin
export PGDATA=/usr/local/pgsql/data
./pg_ctl start -w
exit
組織情報のリストア
補足
V3からのアップデートの場合のみ必要な手順です。
V4からのアップデートの場合はこの手順は不要です。ワークフローシステムの起動へ進んでください。
組織情報のバックアップファイルを移動します。
移動元 | 移動先 |
---|---|
/usr/local/CREATE_HOME/CREATE_DOC/xmlDb/backup/v20org.xml | /usr/local/CREATE_HOME/CREATE_DOC/xmlDb/v20org.xml |
/usr/local/CREATE_HOME/CREATE_DOC/xmlDb/backup/v20orgServer.xml | /usr/local/CREATE_HOME/CREATE_DOC/xmlDb/v20orgServer.xml |
ワークフローシステムの起動
- ワークフローシステム(Tomcat)を開始するため、以下のシェルスクリプトを実行します。
/usr/local/CREATE_HOME/Tomcat/bin/startup.sh
ワークフローシステムにWebブラウザーでアクセスし、ログイン画面に表示されるバージョン番号が旧バージョンであることを確認します。
ログインできることを確認します。